マミコのひとりごと。

面白かった本をご紹介致します

伊岡瞬 本性

 40歳独身の中学教師 梅田尚之は、お見合いパーティーで〈サトウミサキ〉と出会う。

 彼女の虜となり、逢瀬を重ねる尚之だが、彼女はなかなか自分のプライバシーを語ろうとせず、結婚の話が進むにつれてミサキは不振な行動を見せ始める。

 一方、若手刑事の宮下は、一匹狼で変わり者のベテラン刑事 安井の相棒として、焼死事件を追っていた。一見単純な火災事故のように見えるがその裏に何があるのか?

 梅田尚之 小田切琢磨 青木繫子 小谷沙帆里と主になる登場人物が次々に変わり、連作短編集のようでもあるが、個々の話の中に必ず現れるサトウミサキ。

優しそうな顔をして、関わる者を破滅に導く女。一体彼女は何者なのか?

 話を読み進めるうちに、ミサキの過去と全ての謎の繋がりが見えてくる。

 不気味で怖く、それでいて何とも切なくなってしまう。そんなサスペンスでした。

 伊岡瞬 これからまだまだ面白い作品と出会えそうです。