マミコのひとりごと。

面白かった本をご紹介致します

中山七里 スタート

 伝説的映画監督 大森宗俊が、3年ぶりに新作「災厄の季節」を撮ることになった。

 早速 大森ゆかりの裏方たちに召集がかかる。その中には、若き助監督 宮藤映一も含まれていた。TV番組のADの仕事や、気合の入らない映画の現場に嫌気がさし、明るいうちからやけ酒を呷っていた映一だが、ベテランのカメラマン 小森からの呼び出しに、大喜びで監督と裏方たちのミーティングにかけつける。

 しかし、事はそう順調には運ばない。

 製作委員会の幹事である 帝都テレビから乗り込んできたプロデューサーの曽根が、映画への出費を人質にとり、子飼いのディレクターをチーフ助監督のポストにつけ、すでに決まっていたヒロイン役を局の看板女優に変更することを強要してくる。

 軋轢に抗いながら映画作りが進む中、スタジオでは予期せぬ事故が次々に発生。

 おまけに、大森自身が病を抱えており、車椅子に乗っての撮影なのだ。

 こんな状況で、果たして完成に漕ぎ着けることができるのか?

 映画の題名「災厄の季節」は、中山七里本人の作品である、「連続殺人鬼カエル男」の改題前の題名です。

 この作品は、映画の撮影風景や一つの映画を作り上げるめでの行程、内部事情などが詳しく書かれており、とても興味深く読むことができました。

 中山七里 映画にも詳しいんですね!