柚月裕子 佐方貞人シリーズ
佐方貞人シリーズの 最後の証人 検事の本懐 検事の死命 を読みました。
優秀な検事であった佐方貞人が、検事を辞めて弁護士になった。
その12年後 昔検事をしていた米崎市で起きた殺人事件の弁護をすることになった
ことから始まるのが、最後の証人 です。
状況証拠はすべて、依頼人には不利なものばかり。
しかもその事件を担当する検事は、かつての上司の現在の部下である。
この作品は、中盤以降まで被告人の名前を伏せていたり、過去の出来事を公判の進行の途中に挟んでいたり、また、なぜ将来を期待されていた佐方が検事を辞めたのか
その理由が明かされたり と先が読みたくてたまらなくなります。
検事の本懐 検事の死命は、発表は 最後の証人 より後にになりますが、佐方が検事であった時の短編集です。
短編集と言っても全体的にはつながりがあり、佐方の父親の人生や
佐方の 罪人は真実の罪で裁かれなければいけない という強い信念が何処から
生まれたのかなど 考えさせられるテーマを含んでおり、読後感もすっきりする大変
面白いシリーズでした。