マミコのひとりごと。

面白かった本をご紹介致します

2020-01-01から1年間の記事一覧

中山七里 復讐の協奏曲

弁護士 御子柴礼司シリーズの最新作です。 御子柴の事務所に この国のジャスティス と名乗る者の呼びかけに応じた800人以上から懲戒請求書が届く。処理に忙殺される事務員の日下部洋子であったが、仕事の帰り、友人の紹介で知り合った 外資系コンサルタント…

訂正

前の記事で題名を間違えて載せてしまいました。 東野圭吾 ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人 です。 ごめんなさい。

東野圭吾 ブラックショウマン名もなき町の殺人

多くの人に知られることもない平凡で小さな観光地。 しかしその町出身の漫画家が大ヒット作を生み出したことで、町は活気づき、その作品にちなんだ観光名所を作る計画が進められる。 ようやく射した希望の光であったが、コロナによって計画は頓挫。 そんな時…

ファーストラブ 島本理生

島本理生の作品を初めて読みました。父親殺害の容疑で逮捕された女子大生環菜。 美人でアナウンサー志望ということもあり、事件は大きな話題となるが、動機は不明だった。 臨床心理士の由紀は、ノンフィクションの執筆の為環菜に会い、彼女の周囲の人々に取…

柚月裕子 盤上の向日葵

自宅のリフォームをしていたので、荷物の整理や片付けにバタバタと忙しく、ずっと記事を書くのをさぼっていました。やっとリフォームが終わって少し落ち着いたので、また少しづつ書いていこうと思っています。 平成6年、夏。埼玉県の山中で、身元不明の白骨…

貫井徳郎 罪と祈り

東京 浅草 地元で皆に慕われてた元警察官 濱中辰治が、隅田川に落ちて死亡した。 単なる事故ではない。側頭部には殴られた痕があったのだ。 捜査にあたることになったのは、辰治の亡き親友の息子 芦原賢剛。辰治は賢剛にとって父親代わりの存在だった。賢剛…

貫井徳郎 慟哭

痛ましい幼女誘拐事件の続発。難航する捜査。その責めを負って捜査一課長 佐伯は、窮地にたたされる。 異例の昇進をした 若手キャリアの課長をめぐる警察内部の不協和音。マスコミによる私生活追及。 この緊迫した状況下で、事態は新しい局面をむかえるが...…

佐々木譲 沈黙法廷

佐々木譲の作品を初めて読みました。 東京都北区岩渕にある一軒家で、悪徳リフォーム業者が、部屋のマッサージ チェアに座った状態の、独居老人の死体を発見した。老人の名は馬場幸太郎。死因は絞殺。 警視庁赤羽署刑事の伊室真治は、警視庁捜査一課の鳥飼達…

池井戸潤 銀翼のイカロス

ドラマでは、ロスジェネの逆襲 が終わり、来週から 銀翼のイカロス が始まります。 東京中央銀行に戻ることが出来た半沢直樹であったが、今度は業績不振の帝国航空の担当を命じられる。 しかし、政権は憲民党から進政党に移り、帝国航空の修正再建プランは、…

池井戸潤 ロスジェネの逆襲

半沢直樹シリーズの ロスジェネの逆襲 がTBS系で、日曜 夜9時からスタートしました。この作品は、半沢直樹シリーズの中で私が一番好きな作品です。 世の中全体が、バブル崩壊後の不景気という名のトンネルにすっぽり入り込んでしまい、出口を見出だそうと…

貫井徳郎 後悔と真実の色

神楽坂にほど近い住宅の空き地で、顔や体を切り裂かれた 若い女性の死体が発見された。遺体からは右手の人差し指が切断され、持ち去られていた。 所轄署の牛込署に特別捜査本部が設置され、警視庁捜査一課九係が担当になった。 九係で最も若い主任である西條…

伊岡 瞬 祈り  いつか、虹の向こうへ

アパレルメーカーの営業職として働く25歳の楓太は、うだつが上がらず、いつも上司に叱られてばかり。懐具合も悪く、次のカードの引き落とし日が心配で仕方ない。 そんな楓太が、都庁にほど近い新宿中央公園で仕事をさぼっていた時、奇妙な人物を見かけるとこ…

湊かなえ カケラ

美容クリニックに勤める医師の久乃は、ある日、故郷の同級生 八重子の娘が亡くなったことを知る。母の作るドーナッツが大好物で、性格も明るく、ダンスが得意で人気者だったという少女に何が起きたのか...........。 全体をとおして1対1のインタビュー形式で…

伊岡 瞬 冷たい檻

舞台は北陸にある人口一万弱の過疎 岩森村。その中で目を引くのは、払い下げられた「かんぽの宿」の建物を使って中国資本が開設した 複合型ケアセンターである。 老人介護・青少年更生・児童養護の三部門とクリニックを併設する一見 理想的とも思われる 通称…

貫井徳郎 乱反射

誰もが心当たりのあるようなちょっとした罪。このくらいなら、まあいいか と思ってしまうような怠慢やマナー違反。 その小さな罪の連鎖が引き起こしたのは、二歳の幼児の死に繋がる不幸な事故だった。 しかしそれは、本当に事故といえるのだろうか? ある地…

貫井徳郎 微笑む人 

貫井徳郎という人を今まで知らなかったのですが、本屋の平台で見つけて面白そうだったので読んでみることにしました。 今 フジテレビの大人のドドラでやっている 犯罪症候群 の作者です。 エリート銀行員である仁藤俊美が妻子を殺害して逮捕された。なんとそ…

中山七里 ワルツを踊ろう

五分の四までは、全然ミステリらしくないのに最後にミステリになる、凄い小説だと思いました。 外資系金融会社に勤め、エリートコースを歩んでいた溝端了衛は、リーマンショックによる業績悪化でリストラされ、40歳に近い年齢が災いして再就職もできず、父親…

東野圭吾 素敵な日本人 クスノキの番人

久しぶりに東野圭吾の新作を読みました。 素敵な日本人 は、四季折々の行事を題材にした4編と、異色のミステリ5編からなる 短編集です。 ちょっと不気味だったり、執念を感じさせる怖い作品だったり、間が抜けていて笑ってしまったり、逆に何かほのぼのとさ…

柚月裕子 凶犬の眼

弧狼の血の続編 凶犬の眼 を読みました。 日本最大の暴力団、神戸の明石組のトップが暗殺され、凄絶な抗争が勃発。 首謀者は、対抗組織 心和会の国光寛朗。 一方、日岡秀一巡査は、広島県北の駐在所で、無聊を託っていた。 そんな日岡の前に、潜伏していたは…

真梨幸子の作品

真梨幸子の作品は、どれも後味が悪く爽やかとは言えない作品ばかり。 でも一度読み始めると先を読まずにはいられない 不思議な魅力を持っています。 それがイヤミスの女王と言われる所以なのかもしれません。 これまでに、弧中症 殺人鬼フジコの衝動 深く深…

訂正

歌野晶午 葉桜の季節に君を想うこと と書きましたが、葉桜の季節に君を想うということ という タイトルでした。ごめんなさい。

歌野晶午 葉桜の季節に君を想うこと

歌野晶午の作品を初めて読みました。このミステリーがすごい! 本格推理作家協会賞 本格ミステリー大賞 等を受賞しています。 帯には、あまり詳しくストーリーを紹介できない作品です。とにかく読んで騙されてください。と書いてありましたが、まさにその通…

伊坂幸太郎の作品

伊坂幸太郎の AX(斧)を読みました。 一流の殺し屋であるのに、家では妻に頭が上がらない恐妻家の兜。こんな物騒な仕事をしていることを 勿論家族は知りません。 息子が生まれてから引退したいと思うようになり、引退に必要な金を稼ぐために仕方なく仕事を…

柚月裕子 あしたの君へ

家庭裁判所調査官という仕事ががあることを知りました。 問題を抱えた当事者の背景を調査し、持っている専門知識を生かして調査委員や裁判官をサポートしながら、紛争を解決に導くことが仕事だそうです。 裁判所職員採用総合職試験に合格しても、すぐに家庭…

中山七里 御子柴弁護士シリーズ

御子柴弁護士シリーズは、贖罪の奏鳴曲(ソナタ) 追憶の夜想曲(ノクターン) 恩讐の鎮魂曲(レクイエム) 悪徳の輪舞曲(ロンド)の4冊があり、フジテレビの大人の土ドラで、悪魔の弁護人として放送されました。 御子柴礼司は、被告に多額の報酬を要求す…

岩井俊二 ラストレター

ラストレターは、岩井俊二が原作 映画の監督 脚本 編集をすべてこなしている作品です。 書き出しは、「これは君の死から始まる物語だ。」この言葉通り 君=遠野美咲 の死によって複数の登場人物の物語が語られていきます。 主人公の僕=乙坂鏡史郎は、中学の…

柚月裕子 佐方貞人シリーズ

佐方貞人シリーズの 最後の証人 検事の本懐 検事の死命 を読みました。 優秀な検事であった佐方貞人が、検事を辞めて弁護士になった。 その12年後 昔検事をしていた米崎市で起きた殺人事件の弁護をすることになった ことから始まるのが、最後の証人 です。 …

柚月裕子 蟻の菜園(アントガーデン)

臨床真理 が面白かったので、続いてアントガーデンを読んでみました。 結婚詐欺の容疑で介護士の円藤冬香が逮捕される。 車中練炭死亡事件 初めは、男性が車に練炭を引き込んでの自殺とみられたが、 不自然な点が多い。 男性には、自殺する理由がなく、車中…

柚月裕子の作品

柚月裕子の 孤老の血 を読んだ時、非常に男性的な作品だと思いました。 舞台となるのは、昭和63年の 呉をモデルにした広島県 呉原市。 主人公は、日岡秀一巡査。その上司は、大上省吾巡査部長で、県警トップの警察表彰 の数を誇る敏腕刑事ながら、暴力団との…

訂正

先日 孤宿の人 について書いた時、讃岐の丸美藩と書いてしまいましたが、 丸海藩の間違いでした。 また、井上家の娘の名前を琴と書いてしまいましたが、琴江でした。 ごめんなさい。