マミコのひとりごと。

面白かった本をご紹介致します

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

垣谷美雨 ニュータウンは黄昏れて

バブル崩壊の直前、東京郊外に4LDKの分譲団地を購入した織部家。 20年以上近く経つ今もローンを抱え、織部頼子は節約に必死である。 頼子の夫は、技術革新から取り残されてコンピューター会社の管理職から平社員に格下げされ、収入は激減した。会社を辞めた…

垣谷美雨 女たちの避難所

東日本大震災が起こった日、九死に一生を得た椿原福子は、津波から助けた少年 昌也を連れて避難所に向かった。 乳飲み子を抱えた漆山遠乃は、舅 義兄と共に。 息子とはぐれたシングルマザーの山野渚は、避難所で息子 昌也と出会うことが出来た。 しかしそこ…

宮部みゆき きたきた捕物帖

深川元町の岡っ引き、文庫屋の千吉親分は、初春の戻り寒で小雪がちらつく昼下がり、馴染みの小唄の師匠のところで、熱燗をやりながらふぐ鍋を食って中毒って(あたって)死んだ。享年46、親分は役者のようないい男で、若い頃から女にもてたが、四十路に入っ…

染井為人 正体

埼玉で、一家3人を惨殺し、死刑判決を受けている少年死刑囚、鏑木慶一 当時18歳が脱獄した。 殺されのは、当時29歳だった井尾洋輔、妻の千草27歳、二人の息子 俊輔2歳である。 ただ一人殺されなかったのは、50代の洋輔の母だけであった。 争う物音を聞いた隣…

月村了衛 欺す衆生(だますしゅじょう)

月村了衛の作品を初めて読みました。 横田商事に数ヶ月前に入社した隠岐隆は、会長の様子を見て来いと上司に命じられたばかりに、会長が刺殺される場面に遭遇してしまう。 横田商事が悪辣な詐欺商法を働いていると知りながら、30万円の固定給と10パーセント…

垣谷美雨 もう別れてもいいですか

原田澄子は58歳、給食センターでパートをしながら夫と二人暮らしをしている。 長女は東京で区役所に勤めており、一人暮らし。次女は結婚して夫、息子と共に名古屋に住んでいる。 澄子の夫は、暴力をふるうわけでもはなく、浮気やギャンブルに現を抜かしてい…