マミコのひとりごと。

面白かった本をご紹介致します

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

中山七里 嗤う淑女 ふたたび嗤う淑女

「ふたたび嗤う淑女」の文庫が発売されたので、前に読んだ「嗤う淑女」と続けて読んでみました。 野々宮恭子は、中学校でずっと苛められていた。そこに従妹の蒲生美智留が転校してくる。美智留は自分の持つ 美しさとしたたかさを使って恭子のへの苛めを止め…

西條奈加 善人長屋

久しぶりに時代劇の短編集を読みました。西條奈加の作品を読むのも初めてです。 とっつきに質屋 千鳥屋があるので、本当は千七長屋という名前であるのに、差配も店子も情に厚い善い人ばかりが住むと評判になり、善人長屋という二つ名のある長屋。 しかし実は…

平野啓一郎 ある男

平野啓一郎の作品を初めて読みました。 弁護士の城戸章は、かつての依頼者 里枝から奇妙な相談をうける。 夫の谷口大祐が、仕事中の事故によって命を落とした。 大祐の実家に連絡して、やって来た弟により、大祐が全くの別人だということが判明した というの…

貫井徳郎 愚行録

閑静な住宅街のしゃれた一軒家で、一家4人が残忍な方法で殺害された。 早稲田をでて、大手ディベロッパーに就職し、同世代の男性に比べれば破格の収入を得ていた夫。 聖心から慶応に入り、美人で常に人の輪の中心にいた お嬢様育ちの妻と、可愛らしい二人の…

貫井徳郎 悪党たちは千里を走る

「真面目に生きても無駄だ」 としょぼい騙しを繰り返す詐欺師コンビの高杉と園部。 仕事先で知り合った同じく詐欺師の菜摘子と手を組み、豪邸の飼い犬を誘拐しようと企てる。 誰も傷つけず安全に大金を手に入れようとするのであったが、その邸の家庭事情を探…

貫井徳郎 天使の屍

イラストレーターの青木と妻の美保子。彼等の中学生の息子 優馬は、青木と血の繋がりはなかったが、成績優秀で、親から見て「良い子」であった。 優馬は、テレビでの中学生のいじめによる自殺の報道を見て、「苛められて自殺するなんて馬鹿だよ」と言う。 と…