マミコのひとりごと。

面白かった本をご紹介致します

柚月裕子 盤上の向日葵

 自宅のリフォームをしていたので、荷物の整理や片付けにバタバタと忙しく、ずっと記事を書くのをさぼっていました。やっとリフォームが終わって少し落ち着いたので、また少しづつ書いていこうと思っています。

 平成6年、夏。埼玉県の山中で、身元不明の白骨死体が発見された。

遺留品は、名匠の600万円の価値があるといわれる将棋の駒。かつてプロ棋士を志した新米刑事の佐野は、叩き上げ刑事 石破と共に駒の足取りを追う。折しも将棋界では、異端の天才棋士 上條桂介が世紀の一戦に挑もうとしていた。

 桂介は不幸な生い立ちで、精神を患って亡くなった母。博打好きで飲んだくれ、暴力を振るう父親の元で育ったが、そんな彼の唯一の心の拠り所が将棋だった。

 桂介を不憫に思った元教師の唐沢は、彼に食事を与え、将棋を教える。元々頭の良かった桂介は、めきめきと将棋の腕を上げ、やがて東大に合格して故郷を離れ、実業家になる。しかし成功した彼の前に現れたのは、子供を金ずるとしか見ない父親だった。

 将棋を指す場面が沢山あり、将棋をしない私には、わからない箇所も多かったのですが、それでも十分に楽しめるストーリーでした。将棋の好きな方が読まれたら、もっと面白いと思われることでしょう。

 この作品も 「へえー女性が書いたの?」とびっくりするくらい男性的な作品だと思いました。