マミコのひとりごと。

面白かった本をご紹介致します

小池真理子 やさしい夜の殺意

 両親と喧嘩をして実家を出た久美は、兄の家に身を寄せることになる。

 兄とは13年間疎遠ではあったが、彼は郊外の瀟洒な一軒家に、物静かな美しい妻と幸せに暮らしており、久美を温かく迎えてくれた。

 初めて兄の家を訪れた日、久美は長い間兄と会っていなかった気まずさから、親友 麗子に一緒に行ってくれるように頼んだ。

 麗子は持ち前の明るさで、すぐに兄夫婦と打ち解け、場の空気を盛り上げる。

 久美は兄夫婦の家で、居心地よく暮らしていたが、そんなある日、麗子が死体で発見される。麗子の身に何が起きたのか?

 平凡な日常生活と隣り合わせの不幸。普通の人の心の中にも時として芽生えるちょっとした殺意。そんな気持ちが招く怖い話の短編集でした。

 ミステリーは長編ものが好きですが、短編もピリッとスパイスが効いて、たまに読むと面白いです。