知念実希人 祈りのカルテ
新米医師の諏訪野 良太は、初期臨床研修で様々な科を回っている。
何度も睡眠薬の多量服薬をし、その度に自分で救急車を呼び、入退院を繰り返す女性。
胃癌の内視鏡手術を拒絶する老人。初めに説明を受けた時には、納得して手術をするつもりだったのに。
料理中に油をこぼして火傷をしたと搬送されて来た女性。しかしその火傷の箇所はどうしても不自然であった。
喘息の発作を繰り返す女の子。薬をちゃんと服用すればよくなるはずなのに。
心臓移植を待つ女優。 彼女は何故か家族を嫌い、母親の面会も拒む。
個性的な5人の患者の謎を、良太は懸命に解き明かしてゆく。
知念実希人は、病院内の話をよく書く作家です。
「祈りのカルテ」は、ほのぼの系でなんとなく心が温かくなる話ですね。
良太のような人がもしいたら、きっと将来患者に寄り添う、素敵なお医者様になるでしょうね。