マミコのひとりごと。

面白かった本をご紹介致します

中山七里 復讐の協奏曲

 弁護士 御子柴礼司シリーズの最新作です。

 御子柴の事務所に この国のジャスティス と名乗る者の呼びかけに応じた800人以上から懲戒請求書が届く。処理に忙殺される事務員の日下部洋子であったが、仕事の帰り、友人の紹介で知り合った 外資コンサルタントの知原という男性とフレンチのディナーをともにする。

 翌朝、知原は遺体で見つかり、凶器に残った指紋から、洋子は殺人容疑で逮捕されてしまう。弁護を引き受けた御子柴は、知原を調べていくうちに、彼が仕事のために複数の女性に近づき、利用しては捨てる という酷い男で、多くの人の恨みを買っていることを知る。

 また、洋子の過去を調べるうちに、彼女が御子柴自身と同じ地域の出身であることを知る。洋子の隠された辛い過去。御子柴の過去と絡まり合うのを紐解きながら、彼女の無実を明らかにしていく。

 特に後半の裁判シーンは、ページを捲る手が止まらなくなります。

 冷酷で無駄なことを一切しない人間を装いながら、時折温かみを感じさせる御子柴は、やはり魅力があります。

 中山七里 面白いですね。