池井戸潤 陸王 ノーサイドゲーム
いつも思うことなのですが、原作を超える映画やドラマは、なかなかありません。
映画では、2~3時間という短い時間に長い小説をまとめるのが難しく、どおしても
大事なところが省かれたり、丁寧に描かれていない。
連続ドラマの方が比較的分かりやすく、原作に近いものになっている場合が多い
のですが、逆に原作にはない余計なキャラクターが登場したり、笑わせようとするのか変に、おちゃらけた場面があったりします。
そんな中で、大分前になりますが、TBSの 陸王 はかなりよく出来たドラマでした。
原作を超えたと言えるかもしれません。
特に走っている場面 声援などは、活字を追うより、映像で見たほうがリアル
ですし、正に手に汗握るような心境になりました。
竹内涼真の茂木選手も、とても爽やかで好感が持てました。
逆に、去年放映された ノーサイドゲーム は、今一でしたね。
原作を読んだ時、主人公の君嶋隼人は、真面目で融通が利かないところはあるにせよ頭の切れるシャープな印象でしたが、大泉洋が主演ではいただけません。
ドラマでは、どこにでもいる、少しドジな親しみやすいキャラクターに
変わっていて、せっかくの原作のよさがちっとも描かれていないように感じました。
あれでは、池井戸潤も不満だったのではないでしょうか?
このように、映画やドラマは、演出によってストーリーは、だいたい同じでも
随分と原作と違ったものになってしまうんですね。